映画 ハチミツとクローバー

ハチクロの映画を観た。なんていうか、頑張ってた。

原作からギャグ要素を抜いて、うまく再構築した感じ。オリジナルストーリーなので設定や状況は違うのに、原作と同じ台詞があちこち出てくるため既視感があった。その台詞、本当は何巻に出てくるんだっけ?と気になって、原作を確認したくなってしまう。コミック持ってないんだけど、この機会に買おうかなあと思った。

キャスティングも良かった。漫画を実写にすると、たいていイメージ合わない人がいるものだけど、ミスキャストは一人もなかったと思う。竹本くんは竹本くんだったし、山田はかなり山田だった。双子のオカマ、藤原兄弟まで登場して、笑った。実写であのキャラを再現したのは、よくやったよ!

美大生には見えないほど普通」な竹本くんになりきってた櫻井翔は、アイドルのオーラ皆無で地味で、それは凄いことだと思った。

関めぐみはスタイル良すぎ!美脚美乳な山田を演じられるのは、確かにこの人しかいないわと納得。美脚美乳ネタがなかったのは残念だが。

蒼井優のはぐちゃんも、いま実写で演じられるのはこの人しかいないと、観て納得。もちろん漫画のはぐちゃんそのままではないけど、話しかたや声の小ささがそれっぽくて、雰囲気出てた。それに「タイガー&ドラゴン」のときとはまた全然違うので、驚いた。

加瀬亮も真山だった。パーマでメガネとか着てる服とかっていう見た目もそうだし、竹本と話してるところも凄く真山っぽかった。

唯一違和感があったのは森田さんくらいか。伊勢谷友介は格好良すぎる。でも見慣れてくると、破天荒な森田を実写で表現するとこうなるかなあ、と結局納得してしまった。

さてさて、われらが堺雅人。「修ちゃん」というよりは「花本先生」という感じだったな。でもこれまたピッタリ!ヒゲ面が似合うと初めて思ったのは、スタイリストさんの腕が良かったおかげか?思いのほか出番も多くて、原田夫妻との思い出に触れる場面もあったし、随所にモノローグもあった。もちろん花本先生だけではなく山田や竹本、真山のモノローグもあって、それも原作の雰囲気をきちんと再現している要素のひとつだったのだけど、花本先生の扱いがこんなに大きいとは正直思ってなかったもので、嬉しい誤算だった。

しかし堺雅人目当てに観たものの、それを忘れるくらい、主役5人の存在感は大きかった。

というわけで、ハチクロファンが観てがっかりするような作りではなかったと思う。でも逆に、原作読んでない人が観て面白いかどうかは、分からないけど。