のだめカンタービレ 最終楽章 後編

連休の谷間に後編観てきた!いやもう、前編以上にガッツリと濃厚な演奏シーンがいくつもあって正直疲れたけど、それだけ見ごたえがあった。

後編は、のだめや清良の演奏シーンがすごく印象的だった。特に上野樹里は迫力があって、対比して描かれるルイ役の山田優の演技が物足りなく思えてしまった。ついでに指揮のほうも、竹中直人のは玉木宏に比べると軽く見えるというかなんというか・・・巨匠という感じはあまりしなくて、やはり物足りなかった。それだけ玉木宏上野樹里は数こなしてるから仕方ないんだけど、本来ルイとミルヒーのほうが大物なのにと思うともったいない。でもあれ、逆にあえてあの程度にしてるのかも?(千秋とのだめがメインだからって意味で)と思えなくもない。

さて、以下はネタバレなのでたたみます。
清良の演奏シーンはコンクールでの数分だけだったけど、その短いシーンでも水川あさみのヴァイオリンは十分存在感があった。実際どこまで弾いているのか分からないけど(連ドラの時は、手のアップはプロの奏者が弾いていたらしい)、全身が映るところは少なくとも本人の演技なわけで、それが連ドラのときより一層サマになっていた!あと、このコンクール会場というのが、客席が3階まであって満席だったせいか、舞台側から客席を見たときにとても圧迫感があった。なので、こんな場所で演奏するなんて、ものすごく緊張するだろうなーと思った。

ストーリーは知っているので、あのシーンをどう映像化するのかな?というのが個人的に楽しみの一つだった。で、原作通りにきっちり表現していてウケたところがあったり、なるほどこういう風に描くのか!と思ったところもあったり。

前者だと、DAIGOのポーズのポスターとか、ミルヒーがのだめを連れて行くときの魔法陣とか。あのシーンはきっとCGで魔法陣を描くだろうなと思っていたので期待通り!あと、このときのBGMはやはり「ファウスト」だったのかな?実際の曲を知らないので、あれがそうだったのかは分からないんだけど、だとしたら、原作のように日本語訳の字幕を付けてほしかった!

後者は、ルイと千秋が共演したラヴェルのシーン。客席から観ているのだめの心象風景ということなのか、弾いているルイが途中からのだめになったので、なるほどそうきたか!と。原作ではこういう描き方はされていないけど、映像ではある意味のだめと千秋の共演を見られたことになり、ちょっと興奮した。と同時に、のだめの悔しさとか劣等感とかいろいろな思いがよく伝わってくる描写だった。・・・このシーンののだめの演奏が濃いのに対してルイは軽々と弾いている感じがしたのは、これを書いているうちに、やっぱりそういう演出だったのかなという気がしてきた。

ミルヒーとの共演でデビューを果たすのだめの演奏も濃かった!後でパンフレットを読んだら、千秋&ルイの共演シーンとミルヒー&のだめの共演シーンは対になって描かれていたようで、その演出意図とかをあらためて知ると、「なるほど、それは濃いわけだわ」と思った。

濃厚なシーンも多かったけど、DAIGOのポーズみたいに笑える小ネタもいろいろあった。あれだけのために西村雅彦と豊原功補宮崎美子岩松了を呼んだのか!とも思ったし、動画サイトの名前が確か「YO!Tube」かなんかそんなのだったのもウケた。あと、のだめ父母が見ていたサスペンスドラマに片平なぎさ、というのも可笑しすぎる。やっぱり片平なぎさは定番なのねー、「嫌われ松子」のときもこういう使われ方してたし。

そうそう、唐突にヤドヴィが出てきたのはちょっと驚いた。アンナやムッシュ長田のように、彼女の存在もカットされているものだとばかり思っていたので。でも、打楽器とテルミンでのだめとヤドヴィが楽しそうに演奏するシーンや、「打楽器は音楽の原点」「ピアノも打楽器」という台詞はとても重要だったな!ちなみにヤドヴィの声が蒼井優だったと後で知ってこれまたビックリした。