篤姫 #50

篤姫」は「新選組!」のときほどではないにせよ、久しぶりに最初から最後まで面白く見た大河ドラマだった。で、もう最終回だという頃になって気がついたんだけど、「篤姫」って少女マンガ(的なドラマ)だったのね!

水川青話さんが「篤姫は少女マンガの王道だ」というようなことを書いているのを読んで、なるほどと思ってしまった。検索してみたら、他にもこことかこことか、そういうことを書いてる人がいた。しかも夏ごろ。わー、私なんかボーっと見ていたから「篤姫ホームドラマだ」という評を見てもピンとこないなあくらいにしか思ってなくて、そういう解釈はできなかったので、今頃になってそうかそうかと1人で面白くなってしまった。

昔の少女マンガ、例えば「ベルばら」とか「はいからさんが通る」あたりを思い浮かべれば、本寿院や幾島の登場シーンが妙にコントっぽかったこととか、家定の「うつけ者を装っているが実は賢い」キャラだとか、家定と篤姫に夫婦生活があったのかなかったのか結局よく分からなかったことだとか、帯刀が妻をめとっても出世してもいつまでもしつこく篤姫を想っていたことだとか、家茂は見目麗しい青年だけど妙に棒読みだったことだとか、「なんだこりゃ」と思っていた色々なことに納得がいく。

視聴率が良かったというのも、たぶん女性ウケしたからだったんじゃないかなーと改めて思ってみたりした。普段は韓国ドラマばっかり見てるウチの母も「篤姫」は最初から面白いって言って毎週見てたし。その分「表」の男たちの描き方は弱かったから、従来の大河ファンとか歴史ファンにはきっと不評だったんだろうけど(そもそも原作からかけ離れていたとか聞くし)。最初から女性視聴者を狙って女子が好きそうなものを作っていたんだとしたら、大成功だったわけだ。なるほどなるほど。

そういえば、NHKが出してる「篤姫」公式本の堺雅人のページに、演出側から「女性が見てかわいいと思うような家定を演じてくれ」とかなんとかいう注文がきて困った、というような話が載ってたなー(うろ覚え)。で、困りつつも堺さんは見事にそれに応じてたので、家定は人気が出てドラマ中盤あたりの盛り上がりはすごかったし、「新選組!」以来(というか以上?)の堺雅人ブームがきたわけだ。

・・・「篤姫」の感想を書くつもりがなぜか堺雅人の話になってしまい、しかも長くなったのでこの辺にしておこう。まあ、宮崎あおいはうまかったし、オープニングの映像は素敵だったし、井伊直弼とか勝とか滝山とか脇のキャラやキャスティングもすごく良かったし、とても面白かったよ!ということで。