流星の絆 #10

犯人は予想通り柏原刑事。動機はやっぱりお金でしたか・・・。功一が、金なんかのために親を殺されるんだったらレシピのために殺されたほうがまだマシだ、と言っていたけど、ホントそうかもしれないな・・・。しかもたった200万円。いや、それにしたってアリアケ夫妻や柏原刑事にとっては大金だったんだけど、何もお金に困ってる者同士でモメなくてもいいじゃん!切ないな〜。

前回の感想書いたときは動機がサッパリ分からなかったけど、その後でそういえば柏原刑事には難病の息子がいたことを思い出して、きっとその治療のためにお金が必要だったんじゃないかな?と推測できた。もしかしたら柏原さんは父ちゃんからお金を借りていて、それを返す目処が立たず追い詰められて・・・などと想像していたら、まさかあんな、アリアケ夫妻のなけなしのお金を狙った上での犯行だったとは!父ちゃんを殺しちゃったのは事故かもしれないけど、母ちゃんに対しては殺意があったし、何よりあれじゃあただの強盗じゃんか!

でもなー、そこまでして、人を殺してお金を盗んでまで自分の子供を助けたかったという気持ちは分からなくもない。実際にやるかどうかは別として。きっとあの瞬間はもう自分の子供のことしか考えられない状態になっていて、相手にも子供がいることとか、親を殺したらその子供たちがどうなるかなんて頭になかったんだろう。

けれど冷静になってみると残された兄妹は施設送りになってしまい、そのうえ自分は奥さんに先立たれ、罪を犯してまで助けた息子も結局亡くなってしまって。空しいなあ。で、罪滅ぼしのつもりか知らないけど、あの兄妹がその後どうしてるか気になって現れてみたと。自分が犯人でありながら何食わぬ顔して接する神経はちょっと疑うけど、これまた気持ちは分からなくもない。矛盾してるけど、それって親が子を心配する気持ちなんだよなー。

だけど功一たちにしてみたら、裏切られた気持ちでいっぱいだ・・・。最悪だよ。泰輔も言っていたように人から奪ったお金で幸せになることはできなくて、柏原さんはそういう意味ではすでに罰を受けているんだけど、やっぱり許せないよなあ。それにもし時効が成立しちゃったらどうするつもりだったんだ?逃げ切るつもりだったのか?

ちなみに、実は一番裏切られた気持ちでいっぱいなのは萩村刑事だったかも。長い間一緒に捜査してきて、事件についても散々話し合ってきた先輩がまさか犯人とは!

第1話を見たとき、きっと後々切なくなるだろうと感じたたけど、まさかこういう切なさだとは思いもしなかった。今思うと柏原さんの言動には伏線と思えるものが多々あったな・・・。

伏線といえば、あの傘の意味にはなるほど!と思った。ゴルフの素振りと傘の傷。ふき取られた指紋の謎。すべてつながってスッキリした。

戸神が証拠として出してきた傘の傷を見て、真犯人に気がついてしまった功一が体を震わす様子とか、柏原さんと屋上で対決(?)する一連のシーンに、ニノってうまいなーと思った。三浦友和もまたいいしね。

しかし何と言っても一番のはまり役は要潤だったよ!この人が演じた行成だったからこそ、「いい奴」感も倍増だったのかもしれない。本当に最後の最後までいい奴だったなー。それに「嘘とダイヤと優しいレストラン」がああいう形で完結するとは!粋なことするじゃないの。戸神父も、保身から通報しなかったことでアリアケ兄妹に対してうしろめたい気持ちがあったことだし、静奈が行成と交際することについてあの両親は反対しないんじゃないか・・・と勝手に思ってみたりして。

功一は詐欺については前科がついちゃったけど、「大人になったら犯人見つけてぶっ殺す」を実行しなくて良かった!行成のおかげもあって、明るい未来を感じられるラストでほっとした。