野ブタ。をプロデュース 第3話

“誰にでもいい顔をする修二”の集大成みたいな回だったな。

あちこちから頼みごとをされて、どれも引き受けて、上手く立ち回って。一見世渡り上手のように見えるけど、こんなこと続けてたら何1つ残らなくて結局は損するだけのような気がする。

修二の弟が作文に書いていた「兄はちゃんとした大人になれるのだろうか」という指摘はすごく的を得てるかも(弟、よく見てるなー)。いや大人っていうか、人間的にヤバイ。不器用でも、人に嫌われても、自分の意志を貫ける人間のほうが自然なんじゃないの。

今回のオバケ屋敷作りって、実は修二よりも信子や彰のほうがずっと自分というものを持っている、そういうことを描いていたのかと。

で、修二もそのことに気がつき始めたらしい。バカにしていた彰や信子がちゃんとしたモノを作ってみせたことにショックを受けて。何もない自分が不安で。

一方で、信子は義父のこととか“モグラ”のこととか、また1歩前に進んだ。その対比がよく描かれていて、おもしろいなと思った。

さて以下は細かいところ。

  • 豆腐屋の屋上での豆乳飲み会(?)に信子も加わってんのね。この屋上とか、彰の部屋とか、豆腐屋さんのセットは味があって好きだな~。
  • オバケ屋敷の運営を全部押し付けられたものの、「やるんだったら楽しくやりたい」と言う信子。お、前向きじゃないですか。
  • 「呪」じゃなくて「祝」!爆笑!
  • 恐怖の三つ目犬!かわいい~。最初「見つめ犬」かと思ってしまったのは内緒です。
  • ススキの景色が凄くキレイで良かった。特に自転車で走るところ。そして台詞がまた良かった。
  • 「楽しいことって後になってみないと分からないんじゃないかな」私は楽しいことはその場で楽しいと思うけど、後になってアレは楽しかったなと思うことは、確かにあるかもね。
  • 「朝早く3人で人形作ったこととか、夕暮れにススキ積んだこととか。何年かしたら、あの頃は楽しかったのよ~って。思い出すんかな?」これ、私も高校の学祭のときに似たようなこと友達と話した記憶がある!この台詞聞いたら当時のこと思い出しちゃったよ。
  • デルフィーユも隅高のOBだったんすか!「HIDEKICHI」に爆笑。しかも落書きじゃなくて彫ってるの。秀吉をひできちだと思って彫ったなんて痛いなー。「途方もなくバカだった頃の思い出にやっぱこのままにしとこう」という台詞がいいね。
  • 出た!信子に悪意を持つ謎の女。一体誰なんだ?そしてまた疑われて「こんなめんどくせーことしねーよ」と言うバンドーグループ。確かにあいつらって正面から幼稚なイジメをすることはあっても、こういう汚いマネはしないよな。
  • 信子義理父はそれなりに信子のことを気にしているらしい。わざわざ文化祭見に来るなんて。しかも差し入れ持ってくるなんて、なかなか気が利いてるじゃないですか。もしかして「僕は君のお父さんじゃない」って言ったこと、今は後悔してるのかなあ。
  • 信子がおにぎり持って追いかけるシーンとか、そのおにぎりを食べてる義理父の姿とか、なんだかジーンとしたよ。信子に対する彰のフォローも良かった。彰ってバカそうだけど、結構いいこと言うよね。
  • 「おれ今農民だったんだ」爆笑。意外と農民姿が似合う亀梨。
  • コンニャク入りましたー
  • 「豆腐の角には福来たる」意味わかんないけど、おもしろい!
  • 三つ目犬ちゃんと活躍してるじゃん!大人しくていい子だ~。
  • ベリーショートって!ものは言いようだな~。
  • バイト3人組がデジカメの画面から消えちゃってビックリした~。リアル怪談?と思ったらOBの生霊って!どうりで高校生にしてはフケてると思ったらそういうことでしたか。そんなバカなって感じだけど、ちょっといい話だね。
  • 教頭先生のあだ名はキャサリンていうんだ!
  • 「今、手をつないでいるその人に出会えたのはキセキのような、かくりつです。光の中に出ても、その手をはなすことのないように」オバケ屋敷で寒くなった心を暖かくするいい言葉だな。なるほど、これは感動するかもしんない。暗闇から光の中へ出る、というのがモグラの話ともつながっていてお見事。たぶんこれってドラマオリジナルだと思うんだけど、こういう優しい描写は木皿脚本の持ち味だな~。