野ブタ。をプロデュース 第10話

※2005年に別のブログで書いたものを再掲しています。

ううむ。やはり実質的には9話が最終回だったんだろうな。最初にオンエアで見たときは、この10話はなくても良かったんじゃないかとさえ思ってしまった。ビデオで見返したらまた感想が変わったけどさ。ちょっと最終回に期待しすぎてたのかな?

修二を追って彰まで転校しちゃうのって、ネタとしてはおもしろいけどそんなんアリか?という感じ。あの学ランといい、海で戯れる2人といい、サービスカットとしか思えなかったんですが。あれじゃ「野ブタ。をプロデュース」じゃなくて修二と彰の「青春アミーゴ」だ。

まあでも、オチはアレだけど小ネタは結構おもしろかった。それに呼び名のエピソードや修二とまり子の思い出作り、笑えるようになった信子など、いい話もあったしね。

そうそう、実はずっと気になってたんですよ。信子が、修二と彰を名前で呼んでいないことを。なので、そこをきっちり拾ってくれたのは結構嬉しかったな。でも修二も本人の前では彰って呼んでいなかったとは気がつかなかった。モノローグではいつも彰って言ってたから、てっきり呼んでるんだと思ってた。

で、彰が「下の名前で呼んで」と言ったとき、信子が突然「彰!」と野太く呼んだのには爆笑した。しかも「修二」と言うときは普通なのに、「彰!」は「!」が付くように強く発音してしまうのが可笑しくって。

今回のテーマは、もうズバリ「青春」とか「友情」ということになるのかな。だけど、修二が転校することを知って驚いたクラスの連中が修二を囲んだり、皆で修二を見送ったりする場面はやや興ざめ。いかにも学園ドラマっぽくて、ねえ。きっとあそこにヤンクミが居たらなぜか面白くなっちゃうんだろうけど(番組違)。

修二とまり子のために信子と彰が波の効果音を作ったり、3人でプレゼント交換したり、彰が例の写真を知ってたのに変わらず接してくれたことに修二が気づいたり、修二と信子が互いに感謝する場面なんかはとても良かったので、そこら辺だけでも十分だったなあ。

とまあ、なんとなく最終回は拍子抜けだったけど、全体的にはとても秀逸なドラマでした。こんなに真剣にドラマ見ちゃったのは久しぶりで、なかなか濃い時間を過ごせたと思う。木皿さん、ありがとうー!

さて、以下は細かいところ。

  • 豆腐屋さんのクリスマス電飾は「ガンモドキ」の文字。
  • 3人の夢に出てきたサンタクロースの話。なんで善意の輪を断ち切っちゃうの?と修二に責められた彰の「だって紹介で来たって言われてねえもん」という答えに笑った。ちなみにこのエピソードって例によって何かの示唆なの?と思ったら全く関係なかったな。
  • 彰のトナカイ耳が、かわいいー。
  • 「今、笑えそうな気がする」と言って笑ってみせる信子。これがラストの伏線でしたね!しかし改めて堀北真希は上手いと思った。
  • 「下の名前で 呼んで」「下の名前って 何」これはダンゴ3兄弟のメロディかなー。
  • 「これ以上仲良くなるのは嫌だ。もうすぐ別れてしまうのに。仲良くなったって、悲しいだけだ」その気持ちはとてもよく分かるよ!でも今のうちに思う存分仲良くしておいたほうが、後悔しなくていいんじゃないかな、とも思った。
  • すっかり学校内の人気者になってしまった信子。サイン責めにあった後、彰の部屋でサインの練習してんのね。何書いてるんだろうと思ったら。
  • 例の糠みそに、彰は28点のテストまで入れてたことが判明。爆笑~!
  • 信子にマフラーをかける彰の、妙にぎこちない動きに萌え。
  • 神社に来た信子の「たのもう」にウケた。
  • その神社はデルフィーユの実家だったことが判明。
  • 本当に巫女の格好して「野ブタパワー注入」した信子。あいつバカだなあと言いつつ、きっと修二は嬉しかったよね。
  • 突然いじめられてる修二の弟。と思ったら夢だった。引っ越すのが不安な弟の心情が修二の夢に現れたらしい。一時は修二だけ残るという話も出たけど、この件もあってやっぱり家族と一緒に行くことを選ぶのは、いかにも修二らしいと思った。
  • 「誰かのために、っていうのはさ、自分を大事にしてないってことなのかな。俺さ、野ブタのために、一生懸命やってるときが、一番自分らしかったって思うんだ。お前もそうじゃない?野ブタだってさ、誰かを喜ばそうとしてるときが、一番生き生きしてない?」と言う修二。そうなのだ、この3人って誰かのために何かすることで友情を確立してきたし、結局そこに自分の幸せを感じていたと思う。彰は今回妙に自分勝手に生きることを勧めていたけど、すでに「修二と野ブタが一番。俺自身は二番」という台詞でそれを実践してたしね。
  • あれ以来学校に来ていなかったカスミを訪ねた信子。「学校行ったら、また小谷さんのこといじめちゃうかもしれないし」と言うカスミに、「いいよ。蒼井さんの意地悪、全部私が受け止める。受け止めてみせるから」と答えたのは凄い。やっぱりカスミのこと許してたんだね。見た目あまり変わってないけど、信子は本当に強くなったな。
  • 神社にあった3人の絵馬が、手帳のエピソードや進路希望のエピソードを彷彿とさせて、思わずニヤリ。信子「蒼井さん復帰」彰「楽しいことがいっぱい」修二「どこに行っても大丈夫」
  • 一番大事な人にバチが当たると聞いて修二と彰のところへ駆けつけた信子。「バチとか当たってない?」って台詞にウケた。
  • デルフィーユがくれた魔よけのお札は1つしかない。結局どちらも選べない信子はお札を川へ投げ捨て「3人でバチ当たろう」と言う。が、バチが当たった(?)のはシッタカだったというオチが最高。
  • 「おまえの悪いところは、全てのゲームに勝とうとするところだな。さしずめ、コレ(エースのカード)だ。でも、2が一番強いゲームもある。自分が勝てるところで勝負すればいい」と横山先生。おぉぉ、珍しく良いこと言うじゃん!と思ったら、自分で「俺すごくいいこと言ったな」と言っちゃうのが横山らしい~。
  • 餞別に手編みのマフラーをくれた黒木先生。一瞬感激する修二だったけど、なぜかイニシャルは「H」。あー、文化祭のとき一緒にオバケ屋敷に並んでた彼氏にあげるはずだったのか?
  • そして校長先生も修二に餞別くれようとするんだけど、「これで、なんでも好きなもの食べなさい」と言って財布から取り出したのは割り箸。・・・爆笑!なんで財布に割り箸入れてるんだよ!もう最高!
  • 豆腐屋の2階で、お互いに感謝の言葉を述べる修二と信子。とてもいいシーンだったけど、彰はどこにいるのかが気になってしまった。カメラがだんだん寄っていって、そのうち部屋の中の場面になって彰が寝てるのが映るのかな・・・と思ったのに。
  • 海に見立てた教室にまり子を招待した修二。粋な演出だね!本当に海へ行くよりずっと「野ブタ。」らしくて良かった。波の音までするよーと感心してたら、放送室で信子と彰が効果音を作ってたので笑った。小豆を使ってたけど、あれって本当に波の音に聞こえるのね!
  • 銅谷修二!
  • 修二の転校先の名前が網五高等学校だよ!網五=アミーゴか!海辺の町だから「網」ってことも、なんかちゃんと辻つま合ってて面白い。
  • 「この世の全ては、ゲームだ」なんて語りながら教室に入った修二が見たものは・・・あ、彰!?私も幻覚かと思った。本当に本人でビックリ!
  • しかし修二と彰、学ラン似合わないねえ。髪型がオシャレすぎて、地味な制服が合わないんだよ。
  • 「私、笑えてる?」と聞く信子に鏡を差し出すまり子。その鏡に口元が隠れてたけど、明らかに信子が自然な笑顔をしているのが分かって感心してしまった。
  • 自分の笑顔を見て、ガッツポーズしながら走って行く信子。あー、2話で私服登校したとき、廊下でガッツポーズしてたのを思い出すなあ。そして、屋上へ行こうとして「そうか、2人とも、もう居ないんだった」という場面はちょっと泣けた。
  • 彰まで居なくなったら信子が1人になっちゃう!と思ったけど、まり子と友達になったようだし、カスミとの仲もまた築いていきそうな気がするし、ちゃんと笑えるようになった信子はもう大丈夫なのかな。