SPEC #10(最終回)

最終回なのに、またしても「えー!ここで終わるか!」とリアルに叫んでしまいそうなラストでした☆なんか「SP」のテレビシリーズ最終回を見たとき以来、久しぶりに味わった衝撃だわこれ。最終回なのに、新たな謎を生んで終わりだなんて!

当麻・ニノマエ姉弟説や、2人の記憶を消したのは地居だったという予想は当たっていたけど、いきなり地居=津田になったのは驚いた。そして正体を現してからの地居の変態的なありさまがいい意味で気持ち悪くてイライラした。当麻に何度も「キモい」って言われていたのも納得なほど、城田優の演技が良かった(←褒めてる)。

しかし地居が将棋さしてた相手のおっさん誰よ?地居と組んでいた黒幕とも思えるけど、逆上した地居(いや津田?)に殺されてしまったようにも思えたが。あの双子の女の子も謎。「双子のパラドックス」に引っ掛けたのかなー。将棋という演出も意味深。Twitterで誰かが考察していたんだけど、「将棋は、相手の駒を取ったら使えるようになるところが良い」と地居が言っていたのは、津田が他人を乗っ取れるSPECを持っていることを指しているんじゃないかと。とすると、地居はもともとは別の人格だったけど、津田に乗っ取られたということか?「100年の孤独」という台詞からも、津田は不死のSPECか自分を複製するSPECを持っているっぽいけど、それだけでなく他人に憑依する力もあるのか??それじゃ公安零課って無敵なのでは…。

当麻がニノマエ=陽太だと気づいたシーンは切なかったな。瀕死のニノマエも「ねえちゃん…」とうわ言を言って、姉のことを思い出した様子だったのに、結局当麻と言葉を交わすことなく亡くなった(らしい)のがやりきれない。でも、ニノマエの遺体に合掌していた野々村係長が驚いていたのは、ニノマエが生きていたからだと思いたい!あんな姉弟対決をさせられて終わりじゃひどすぎる。

地居と当麻の関係が無理に作られた偽物っぽい感じがするのとは逆に、当麻と瀬文の関係というか空気がとてもいい感じで、意識が戻った瀬文が当麻の頭を叩こうとするところとか、教会でのシーンとか、最終回はますます良かった。

あの教会のシーンでの、目が見えなくなった瀬文を演じる加瀬亮の演技はうまかったな。記憶を消されても消されても全身で覚えているから忘れないというような台詞にも感動した。そして失った記憶を補える美鈴ちゃんのサイコメトリック能力グッジョブ!

最後に出た「承ノ回へ 祈ル捲土重来」という文字がちっさくて読めなくて、何度か巻き戻し一時停止してしまった。「捲土重来」の意味するところは「敗れた者が、いったん引き下がって勢いを盛り返し、意気込んで来ること」なので、つまり続きがあるんじゃないかとか、今回が「癸」の回だったので、癸=起とすると承・転・結があるんじゃないかとか、Twitterではいろいろな人の考察が出てきていた。一方で、視聴率が取れなかったから映画化も続編も白紙だという話もあるみたい。でも、映画はともかくスペシャルドラマででも、もうちょっとちゃんと完結する続きを見たいよ!

Twitterで出てきた説の中に、ニノマエの左手を当麻が自分の左腕に移植したんじゃないか?というものがあったけど、それはないだろう…。ニノマエとの戦いで確かに左手はちぎれていたけど、切断面がぐちゃぐちゃになっているようには見えなかったから、すぐ手術すればくっついたんじゃないかなあ。なので、最初からずっとあの包帯の下には左手があったんじゃないかと思う。だいたい、地居と対決することを決めてからじゃ時間なさすぎるでしょう。

あー、最終回だったというのにちっともモヤモヤが晴れないなー。しかも来週からもう続きが見られないし、続編があるのかないのかも分からないので、このままずっとモヤモヤしたままなのか!

SPEC magazine 電子完全版」という電子書籍が出るらしいので、買ってしまいそうです。