のだめカンタービレ 最終楽章 前編

そのうちテレビでやるだろうからな〜と思って迷っていたら、思いがけず時間ができたので観に行ってきた。結果、映画館で観て正解!

チャイコフスキーの「序曲 1812年」とバッハの「ピアノ協奏曲第1番」(千秋の弾き振り)を、劇場の大画面と音響で観て聴けただけでも行く価値あったと思った。パンフで「1812年」の演奏シーンは自信があると監督が言っているのもうなずける仕上がり。とにかくオケの演奏シーンは迫力があった。玉木宏は頑張ってた!

あと前半に出てきたボロ ボレロのボロボロっぷりも見事で、「ボレロは実力がわかってしまう」ってこういうことかー!と可笑しかった。うまい演奏というのは世の中にいくらでもあるけど、ヒドイ演奏というのはああして実際に映像化しないとなかなかお目にかかれないから、漫画を読んでいても実感できてなかったので。

さて、ここからは微妙にネタバレになりそうなので、いちおう畳みます。
マルレのメンバーはテオ以外は外国人の役者(奏者)だったけど、日本人の役者に負けず劣らず個性的な面々だったな〜。彼らの台詞には日本語の吹き替えを当てているので、声優さんがうまいせいもあるだろうけど。ちなみにパンフを見ると、マルレの人たちは実際に演奏家でもあり俳優でもあるような人が多かったみたい。こういうキャストをよく集めてくるものだなと。

テオ役のなだぎ武はやっぱり「ディラン」というか、少なくとも原作の「テオ」ではなかったけど、あれはあれでアリかな・・・?シュトレーゼマンの竹中直人に比べたら、テオは相当フランス人ぽかったよ。

今回、演奏シーン以上に映画ならではのお金のかけかたをしているなと感じたのは豪華CG。舞い上がるのだめや「変態の森」のシーンは、ちょっと中島哲也っぽかったなー。のだめのドレスに「下妻」の桃子が、変態の森の色づかいに「嫌われ松子」が思い浮かんだ。でもあのシーンは面白かった!

初見ではなかなか小ネタは拾えなかったけど、峰パパがパンを焼いてるシーンと、そのとき店に貼ってあったメニューには気がついた。で、家に帰って何気なく原作を読んだら、そのシーンは原作でもパンを焼いていたのでビックリ。原作の細かい画面まで映像化してるのは映画版でも健在だった・・・!

カトリーヌちゃんがとてもかわいかった。この子も吹き替えかと思いきや地で日本語話し始めたので驚いた。話の流れ的にきっと後編でも活躍(?)するに違いない。

ゆうことのだめの対決シーンは必要あったんだろうか??面白かったけど、別になくても・・・という気がしなくもない。というか、あれに時間さくなら千秋父を登場させてほしかったなー。千秋父子の話は時間的に盛り込むのが難しいのでまるまるカットしたらしいけど、ちょっと残念。そこはTVアニメ版で見るしかないか。

この前編は、千秋が引っ越そうとしているところまでで終了。原作を読んでいるので先のストーリーはわかっているけど、エンディングの後に流れた後編の予告を見たら改めて楽しみになってしまった。これはなんとしても後編も観なければ。

ちなみに原作知らずに観た人には「ええ!ここで終わるの!?」的な終わり方だったんだろうか?