白夜行 #11(最終回)

亮司は死んでしまうのに雪穂は逃げおおせてしまうのか〜と思いきや、そんなオイシイ人生は待っていなかった。お店も何もかも失い、本当のことを言うこともできず死ぬこともできず、“生きる屍”のような状態で1人で生きていかなければならない。確かに、これ以上の罰はないかも。亮司が死んだ後の取り調べで、ぺらぺらと嘘の供述を始めたときはなんて怖い女だと思ったけど。そうまでして亮司との約束を守ることのほうが生き地獄なんだろうなぁ。

しかしまあ、今回も笹垣には泣かされた〜。「殺しにでもええから、来いや」と呟く場面や歩道橋での亮司との対決場面には、父親の愛情みたいなものを感じた(父親っていうより金八に見えなくもなかったけど)。本当に、迫真の演技。対する亮司、というか山田孝之の演技も良かった。誰が亮司を刺すのかと思っていたら、まさか自殺だったとはねえ。息も絶え絶えに「行って」と雪穂に言う場面は、こっちも息を潜めて見入ってしまった。

最後、亮司の子供と雪穂が太陽の下で手をつないだ場面はなんともいえない気持ちになった。なるほど、こうきたかと。雪穂が、亮司の子供だと知っていたのかは分からないけど、雪穂の表情を含めてそれをはっきり描かないところがかえって良かった。きっとあの子は2人の代わりに幸せな人生を送るんだろうなあ。というか、そうあって欲しいと思った。

ところで、亮司は病気だったのか?それと、時効の日を記した男の子と女の子の切り絵を、篠塚が見つけたというマンションは誰の家だったの?という疑問が残ったんだけど、どうなんでしょ。