のだめカンタービレ21巻

のだめカンタービレ(21) (KC KISS)

のだめカンタービレ(21) (KC KISS)

いろいろと衝撃的な展開。続きが気になって気になって仕方ない。以下、ネタバレ注意です。

のだめの考えていることがこんなにちゃんと語られたのって初めてじゃないか?なんだか急にのだめが人間らしく見えて、驚いたというか戸惑ったというか。恋愛や人生に悩む24歳の普通の女性に見えてしまった。

しかも相談(?)相手がミルヒー。そうだよ、のだめにとって重要なターニングポイントには実はミルヒーが欠かせないんだった。留学するずっと前、千秋とこれからも一緒にいるためには本気で音楽と向き合わないとダメだ、ということをのだめに教えたのもミルヒーで、あれがパリ留学やらその後の展開につながる重要なポイントだったことを考えると、今回のこのシーンも今後の重要なポイントになってくるのではないか?

そして、千秋が見学していた「ファウスト」の一節をバックに悪魔メフィストフェレスのごとくのだめを誘うミルヒー、足元には魔方陣、という演出はすごい!千秋にもオクレール先生にも背を向けて悪魔(?)と契約してしまったのだめはどうなるんだろう??

のだめが弾くピアノ・ソナタを聞いたムッシューが、千秋のお父さんのことを思い出していたのも印象的。千秋の父・雅之がこのアパルトマンを去ったとき、最後にピアノを弾いてから出て行ったというエピソードがあったけど、そのとき雅之が弾いていたのもこの曲??だとしたら、のだめの行動と重なるが・・・それはいやだなあ。雅之は、そうやって家庭を捨てて音楽のほうを取ってしまったけど、のだめにはそうなってほしくない。なんとか、音楽と恋愛、あるいは幸せな家庭を両立してもらいたいものだと思う。それで、そこを乗り越えることで千秋父子の関係にもなんらかの決着がつくんじゃないか・・・というのは考えすぎか?

しかしまあ、改めて「のだめ」って音楽と恋が一体になったストーリーだったんだなあということがよく分かった。